• 科学的で新しい

    結紮・縫合

    トレーニング

    Bonus: virtual reality experience

    in the operative room

  • 糸結びが下手で手術が上手な外科医はいない

     結紮(糸結び)や縫合のような手術の基本手技は安全に手術を行うために必須のスキルです。名医といわれる外科医は必ず上手に糸を結びます。手術は基本的なスキルの積み重ねであり、基本をすっ飛ばして上手になることはありえません。このようなスキルは一見、手先の器用さが重要と思われがちですが、実は鍛錬すれば誰でもできるようになります。下の論文では、若手医師を対象とした結紮・縫合トレーニングを開発し、全員に効果を確認しています。このようなスキルは、自転車に乗るのと同じで、一度コツを覚え、できるようになってしまえば、途中から下手になってしまうことはあまりありません。逆にいうと、最初にやろうとしなければ、一生できないかもしれません。やれば確実にできるようになるので、早いうちにできるようになってしまいましょう!

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     この論文では、まず、RAND/UCLA法という方法を使用して、レジデント(若手耳鼻咽喉科頭頸部外科医師)に必要な結紮・縫合に必要なスキルはなにかを専門医の意見を集約させて同定しています。

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     必要と決定された7つのスキルそれぞれに対応して、上の写真のようなシミュレータを使ったタスクを作成しました。タスクを行うことで、対応したスキルが点数化できます。専門医と若手医師がそれぞれタスクをやってみました。

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     このように、専門医と若手医師には、結紮・縫合のスキルに統計学的にみても有意な差がみられました。これらタスクを練習することにより、上達すれば専門医のレベルに近づくことができます。若手耳鼻咽喉科頭頸部外科医9人が、専門医レベル(100点)を目指して、トレーニングを行いました。

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     トレーニング前のプレテストの段階では、平均68.6点であったのが、100点を目指してトレーニングすることにより、平均95.9点まで上達しました。ひとり残らず全員で効果を確認できています。実際の手術での結紮・縫合シーンでも、以前とは雲泥の差で上手になっています。このようにスキルを点数化することにより、これまであいまいだった技術の成長を可視化することができます。これが、手術を科学的にとらえた新しいアプローチのトレーニングです。

  • 実際の進め方

     やれば絶対に上達する結紮・縫合トレーニングを実際にやってみましょう!目標とするところは、正確に、素早くできるようになることです。以下は進め方の手順です。

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    (参考資料)

     愛媛大学で実施した際に配布した資料です。参考にしてください。トレーニング中は、毎回点数を記録し、練習日誌をつけることをおすすめします。

     これで準備はOKです。いよいよそれぞれのタスクの説明に入ります。

  • 各タスク説明

     各タスクの説明です。トレーニング中は、適宜解説スライドをみてポイントを確認してください。まずは、タスク実施動画で専門医が実施している様子を確認してください。つぎに、ポイントを解説しているポイント動画を御覧ください(タスク3にはありません)。また、各スキルを使用した実際の手術の場面を3Dのvirtual realityで体験ができます。お手持ちのスマートフォンとVRゴーグル、Youtubeアプリで体験してください。(視聴方法は下記)

    タスク1

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    タスク2

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    タスク3

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    タスク4

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    タスク5

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    タスク6

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    タスク7

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  • 全タスクの3DVR動画

    全てのタスクを実施している様子の3DVR動画です。結紮縫合のタスクを実施している

    様子を3Dで確認してください。

  • おまけ